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インターナショナル・インスティテュート・フォー・ ジャパニーズ・ガーデン・アーツ・アンド・カルチャーについて

北米地域の日本庭園から選ばれた職人や従事者11名が「技と心」セミナーに参加。日本からの庭園専門家の指導も受けた。

8月、ポートランド日本庭園はインスティテュート (International Institute for Japanese Garden Arts and Culture) のパイロットプログラムを実施しました。

インスティテュートでは、日本庭園の技術と文化について活発な質疑応答や議論を即すると共に、従来の日本式実技体験を通じて教授するという新しい教育モデルを提唱し、日本国外の学習者へ学べる機会を提供します。

様々な学習機会を提供する予定ですが、フラッグシッププログラムとなるセミナーは、3段階で構成され、日本庭園職人や従事者、そして園芸・造園を専攻する大学生が対象となります。

インスティテュートの構想・開発は、学芸部長のダイアン ダーストンと日本庭園文化・技術主監(ガーデンキュレーター)の内山貞文監督の「庭園アートと文化セミナーウィーク」(2014年2月開催)より進展しました。セミナーウィークには、庭園会員および職員が参加しフィードバックを重ね、プログラムの向上・改良を図りました。

「内山と私は、全く異なる2つの学習・教授スタイルの融合を実現すべく、過去5年の歳月をかけてセミナー内容を開発するプロジェクトに取り組んできました。それは、日本国外の学習者が日本庭園のエッセンスを学ぶと同時に、庭園従事者としての技術を磨くというもので、この新しい教育モデルの実現が私達の望みでした。まさに羽ばたこうとする同プロジェクトに大きな期待を寄せています」とダーストンは語ります。

「技と心」セミナーの基礎は、庭園を洗練するに必須な技術について重要視するのと同じく、文化の本質的精神を、知的理解および感情的理解の習得にも重きを置き構成されています。セミナーは英語で行われ、学習者は、深遠な知識を持った講師から日本庭園芸術を英語で学ぶだけでなく、学習者へ更なる高等探求が可能な日本国内プログラムへ導きます。

インスティテュート ディレクターに就任したクリスティン フォーレスト博士は、「インスティテュートは、日本庭園芸術や伝統について多数の学習者に幅広く教えることを目的とはせず、活気に満ち発展し続ける日本庭園という遺産を、確実に後世へ引き継いでいく手助けをするもの」と説明しています。インスティテュートの発展をお見守りください。