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CEOブルームより引退表明のご挨拶

Flat Garden. Photo taken 4/22/24.

ポートランド日本庭園メンバーならびにコミュニティーの皆様へ

私は2025年1月に引退することを決意いたしました。私の職業人生33年間の間に、幸運にもポートランド日本庭園が世界的な文化団体に成長するのを目の当たりにすることができましたが、私個人の他の夢や人生の願望を追求し、達成する時が来たと感じています。

人生は短いというのが私の信条であり、この惑星での短い人生を、可能な限り精一杯全うしたいと思っています。この1年間は、いくつかの点で個人的に大きな変化をもたらしました。そのうちのひとつは、長く親しかった友人2人が大成功を収めて引退するのを見守り、祝福したときの喜びでありました。また、ジャパン・インスティテュートの平和シンポジウムのために南アフリカを訪れ、驚くほどたくましく、包み込んでくれる人々に思いがけない形で感動させられたことであり、そして最近では、母の80歳の誕生日を祝うために、60年以上ぶりにヨーロッパに連れて行き、何十年も前に失った家族に再会させたことでもありました。母はこう言ったのです。「どうして私はこの旅をするまでに60年も待ったのだろう」と。こうした経験のひとつひとつが、私の決断への引力となったのです。

33年前、交響楽団指揮者の卵としてキャリアをスタートさせたとき、私の人生と仕事がこのような特別な道を歩むことになるとは想像もできませんでした。来年はポートランド日本庭園|ジャパン・インスティテュートのCEOとして20年を迎えることになりますが、私は先達の努力の賜物のうえに、この名高い場所とその人々に奉仕する光栄と特権を与えられてきました。

私たちは共に、この先何世代にもわたって繁栄し続ける、力強く、活気に満ちた、一流の組織を築き上げてきました。ポートランド日本庭園とそれが象徴するものは、一個人を超越したものであり、その門をくぐるすべての人を癒し、鼓舞し、平和をもたらし続けるでしょう。今のポートランド日本庭園には、私が全面的な支持と信頼を寄せる、卓越した献身的なリーダーシップチームと理事会があります。私は、この過渡期だけでなく、必要なときにはいつでも、この組織が永続的に成功するよういつでも支援する心積もりがあります。

そして、私の次の夢といえば−−−。私の情熱は、世界中を旅して有意義なつながりを作ることにあります。ニューヨーク州バッファローで育った少年時代から、私はいつも外国に住み、世界中を旅して人々と出会い、自分とは異なる文化を探求することを夢見ていました。キャリアを通じて、また周囲のサポートによって、さまざまな形でそれを実現できたことは、なんと幸運なことでしょう! そして、次の人生でもこのことを追求し続けるつもりです! 私は今、日本で「空き家」を購入し、愛情を込めて修復し、日本を私の生活拠点のひとつにしようとしています。引退後は、このポートランド日本庭園が私に教えてくれた「つながる力」を実践し、分かち合うために、世界に出ていく時間と場所ができるでしょう。

これからの数カ月、新たなページをめくるにあたり、やるべきこと、確認すべきことはたくさんありますが、今日のところは、皆さんがガーデンのために、私たち共通のコミュニティのために、そして私のために尽くしてくださったことに、心から感謝の意を表したいと思います。私は常々、人々こそが組織や場所の成功を図る何よりの尺度であると言い続けてきました。ポートランド日本庭園も例外ではなく、ここに集う人々こそが、私たちが世界一である理由であると信じています。

感謝をこめて、

スティーブ・ブルーム

ポートランド日本庭園・ジャパンインスティテュートCEO